台湾から届いた『ありがとう』を一服の抹茶と――パイナップルケーキとお茶がつなぐ文化
ある日、台湾の友人たちからいただいた
パイナップルケーキを、
一服の抹茶と一緒にいただいてみました。
日頃、仕事を通じて一緒に活動している
台湾の皆さんからいただいたお土産です。
抹茶のほろ苦さと、
パイナップルケーキのやさしい甘みと酸味。
想像していた以上に、とてもよく合いました。
でも、心に残ったのは
「おいしい」ということだけではありませんでした。
台湾から届いたお菓子と、日本のお茶。
その二つを同じテーブルに並べたとき、
お茶には文化と文化、人と人をつなぐ力があるのではないか。
そんなことを、あらためて感じました。
この記事でお伝えしたいこと
1.台湾の友人たちから届いた贈り物
今回いただいたパイナップルケーキは、
私にとって単なる「台湾のお土産」ではありません。
台湾のパートナーの皆さんとは、
日頃から仕事を通じてさまざまなことを一緒に考え、
時には問題に向き合い、
一つひとつ解決しながら歩んでいます。
国も違います。
言葉も違います。
育ってきた文化も違います。
それでも、同じ目的に向かって仕事をしていると、
いつの間にか「海外の取引先」という言葉だけでは
表せない関係になっていきます。
贈り物には、品物以上のものが入っている。
箱を開けながら、
それを選んでくださった人の顔を思い浮かべる。
その時間も含めて、
「贈り物」なのだと思います。
2.台湾のパイナップルケーキ
パイナップルケーキ(鳳梨酥)は、
台湾を代表するお菓子の一つです。
台湾ではパイナップルが広く栽培され、
その甘酸っぱい果実を使ったパイナップルケーキは、
台湾を訪れた人にも親しまれてきました。
さらに面白いのは、
パイナップルが「縁起のよいもの」としても
親しまれていることです。
台湾語でパイナップルを表す言葉の響きが、
「好運がやってくる」という意味を連想させることから、
贈り物にも使われてきたといわれています。
食べ物には、その土地の歴史や価値観、
人々の願いまで込められている。
そう考えると、
一つのお菓子の見え方も少し変わってきます。
3.抹茶と合わせて気づいたこと
今回、そのパイナップルケーキを
「晴れのち愛」の抹茶と一緒にいただいてみました。
これが、とてもよく合いました。
パイナップルケーキの甘さ。
果実由来のやさしい酸味。
そして生地の香ばしさ。
そこに抹茶のほろ苦さと旨みが加わります。
甘さのあとに抹茶を一口いただくと、
口の中がすっと整う。
そして、もう一口パイナップルケーキをいただくと、
先ほどとは少し違って感じられる。
台湾のお菓子と、日本の抹茶。
お互いの個性を消すのではなく、
違いがあるからこそ、
それぞれのおいしさが引き立っていく。
これは単なる「ペアリング」以上に、
とても面白い体験でした。
4.違う文化だからこそ面白い
私たちは、ときに
「違う」ということを難しく考えてしまいます。
国が違う。
言葉が違う。
文化が違う。
価値観が違う。
でも食文化を見ていると、
「違うからこそ面白い」ということに気づきます。
台湾のパイナップルケーキを、
日本の抹茶に合わせてみる。
どちらかをどちらかに合わせて変える必要はありません。
それぞれが、それぞれのままでいい。
違いをなくすことが、調和ではない。
互いの違いを知り、
その背景にある文化を尊重し、
それぞれの良さを生かす。
そこから、新しいものが生まれる。
これは食文化だけでなく、
人と人との関係にも通じるように感じます。
5.お茶には、国境を越える力がある
お茶は不思議です。
一杯のお茶がテーブルにあるだけで、
人は少しゆっくり話せるようになります。
「どうぞ」と差し出す。
「ありがとう」と受け取る。
その小さなやり取りから、
会話が始まります。
以前、岡倉天心の『茶の本』を読みながら、
茶が単なる飲み物ではなく、
人と人、自然と人、文化と文化をつなぐものなのだと
あらためて感じました。
今回のパイナップルケーキと抹茶にも、
同じものを感じます。
台湾から届いたお菓子を、
日本で抹茶と一緒にいただく。
そこには台湾があり、
日本があり、
そして、その間をつなぐ「人」がいます。
6.一服のお茶から「ありがとう」を
先日、「三口半」という茶道の教えについて
あらためて考える機会がありました。
その中で私が感じたのは、
一服のお茶には「感謝するための余白」があるということです。
自然への感謝。
人への感謝。
今ここに生きていることへの感謝。
今回、お土産をいただきながら感じたものも、
最後はそこへ戻ってきました。
台湾の友人たちへ。
いつも一緒に考え、
助けていただき、
たくさんのことを教えていただき、
本当にありがとうございます。
そして、おいしい台湾の文化を
日本へ届けてくださったことにも感謝します。
台湾のパイナップルケーキ。
日本の抹茶。
違う文化が、
一つのテーブルで出会う。
お茶には、
そんな小さな出会いを生み出す力があります。
相手の文化を知る。
尊重する。
一緒に味わう。
そして「ありがとう」と伝える。
それだけでも、
世界はほんの少し近くなるのかもしれません。
一服のお茶から、文化をつなぐ。
一服のお茶から、人をつなぐ。
一服のお茶から、少しやさしい世界へ。
一服のお茶から、もう少し深く
晴れのち愛では、お茶のおいしさだけでなく、
その向こうにある文化・人・思想もお伝えしています。
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